お盆も半ばいかがお過ごしですか、りんママです。
東北は連日の雨。こんな休日にDVD鑑賞はいかがでしょう。
旦那様や彼氏と一緒にみたらドキドキするかも。なんてね。
ラブソング(香港)
1996年制作。1997年香港電影金像奨で最優秀作品賞受賞したほか、多数を受賞。
主演はレオン・ライとマギー・チャン。
レオン・ライはいまいちピンとこないのですが、当時は、アンディ・ラウ、アーロン・クオック、ジャッキー・チェンと共に“四大天王”と呼ばれる俳優だったんですよね。
マギー・チャンにいたっては個人的には、当時私が観る映画によくよく登場した女優です(下記の映画にも出演)。
いわゆる当時の典型的アジアモデル顔。つまり、すんごい美人というより、雰囲気の方が勝っているイメージ。むしろ、レオンの方があどけない顔をしているので、この二人の共演は意外でしたが、この映画には適材だったと思います。
ストーリーは、香港に憧れを頂き中国大陸から一攫千金を狙って渡ってくる若者世代を、テレサ・テンの歌にのせて描く恋愛映画。
男勝りな野望を抱くレイキウ(マギー・チャン)と、いかにも田舎者風でどこまでも人のよさそうなシウクワン(レオン・ライ)が香港で出会い、テレサ・テンの歌が好きだという共通点から意気投合。同志のようにお互いの志はあるものの、慣れない土地で日々寄り添っていた二人が一線を越えてしまうのはとても自然な成り行き。しかし、シウクワンが故郷に残してきた恋人や、その後、レイキウが身を寄せるヤクザの親分パウ(エリック・ツァン)が障害となり出会ってから10年もの月日が流れ…。
余談ですが、このヤクザの親分演じるエリックは、ちょこちょこ中国映画に出演しており、脇役ながらも見れば思い出す程インパクト優先の俳優だと思っていたのですが、この映画はその彼の当り役になったと思うほどいい味出ています。
事業に失敗し借金返済のためマッサージ屋で身を粉にして働いているレイキウを癒したいがため、強面のまるい体に刺青のミッキーマウスが。男勝りの彼女もほろっとほだされてしまうのです。
男性も見た目よりこういう甲斐甲斐しさ大事だと思いますよ。
テレサ・テン
10歳、ラジオ局主催の歌唱コンテストで優勝。
14歳、プロ歌手としてデビュー。
16歳、映画デビュー。シンガポールやタイ、マレーシアでも人気となる。
18歳、香港でレコードをリリース、アジアのトップスターに成長。
1974年、21歳、日本での歌手活動を開始。
第16回日本レコード大賞新人賞を獲得するが、パスポートの国籍が問題となり国外退去。やむなく日本での活動を一時休止。
1980年代初頭、中華人民共和国で彼女のカセットテープがブームとなる。
1983年、香港でデビュー15周年を記念したツアーを行い10万人を動員。
1984年、日本再デビュー「つぐない」が大ヒット。
1989年、フランスに滞在中、持病の喘息が悪化。
1995年、5月8日、静養のためたびたび訪れていたタイで気管支喘息による発作のため死去。享年42歳。
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花様年華(香港)
読みは「カヨウネンカ」。
2000年制作。主演のトニー・レオンがカンヌ国際映画祭にて男優賞を受賞。
はい、ここでまたトニー・レオン出しちゃいました。私好きだなぁ。しかも、監督はウォン・カーウァイ。この2人仲良しですね。
【前回参照】
レオンの相手役は上記作品に続きマギー・チャン。
1960年代の香港が舞台。一言でいうとお互い既婚者の設定なので“不倫”がテーマです。
同じタイミングで同じアパートに引っ越してきた二組の夫婦。お互いのパートナー同士が関係をもっていることに薄々気づき始めていた二人が、うちに秘めていた不信感を打ち明けあうことから、この二人の関係も徐々に深まっていきます。
「その状況じゃあ、仕方ないじゃん」みたいな正当性はあれど、結局一線を越えたのか?越えずに終わったのか?最後に登場するチャン夫人とその子供は誰の子供?みたいな、色んな憶測が働いてしまう映画です。
正直、こちらの映画も上記の映画同様すれ違いがもどかしいのですが、それはあくまでお互い既婚者であり、男の情熱と女の理性のジレンマを映像で表現している演出がにくい。大人の映画です。
また、お互いのパートナーの存在は匂わすものの実際の人物の顔出しがないので、一般的なイメージのごたごたした不倫映画とはかなり異なります。
前回紹介した内容では同性愛のこじれた関係を表現していたのですが、なるほど、既婚者同士というのも厄介だなと思うも、題材の割にはとても飄々としたさまは選んだ役者の個性の賜物。お洒落な中国映画に仕上がっています。マギー・チャンのすらっとした肢体にまとった鮮やかなチャイナドレスがいやらしくなくとても清楚に見えるのも女子必見ですよ☆
詳細情報はこちらから。
カンバセーションズ(イギリス、アメリカ)
2005年制作。2005年10月、第18回東京国際映画祭コンペティション部門にて審査員特別賞と最優秀主演女優賞を受賞したのは前回ご紹介したヘレナ・ボナム=カーター。
【前回参照】
▲ヘレナちゃん、初々しかったでしょ!!
相手役にアーロン・エッカートはご存知でしょうか?「サンキュー・スモーキング」とか「幸せのレシピ」ではキャサリン・ゼタ=ジョーンズの相手役であるシェフ役で好きになりました。この映画の彼も大好きです。
ストーリーは、タイトル通り会話によって2人の関係や現在の状況が徐々に明らかになっていくユニークな構成。なので、会話が重要。よくしゃべれど設定はホテルの中、一夜のアバンチュール。ところどころ昔の回想シーンだけが鮮やかに彩られています。
しかし、互いの名前の設定が「男」「女」、架空の話というか、名前呼んでなかったんだっけ?!みたいなほど、なくても気にならなかったですよね。
ストーリを二人の会話で綴る映画としては「恋人までの距離(ビフォア・サンライズ)」の方がメジャーだとは思うのですが、この映画はそんな二人の大人版みたいな感じです(実際、恋人までの距離は三部作ですけどね)。
昔付き合っていた二人が10年ぶりに再会したのは、とあるウェディングパーティ。
彼女は、花嫁の付添人。彼は花嫁の兄。パーティーでは見知らぬもの同士を装うのですが、お互い心中は穏やかではないはず。特に彼の方はすっかり気持ちは昔に戻り、部屋で彼女と過ごす姿は青年の頃に戻っています。お互い中年になった身体を見ながら愚痴をこぼす様が、なんともリアル。昔の彼氏に出会ってこうなったとしたら、こんなシチュエーションなんだろうなと疑似体験出来ますよ(笑)
お互いそれぞれの生活があり、パートナーがいて、この再会でどうかわるのかわくわくしちゃって下さい。
映画宣伝の台詞が二人の関係性にぴったり。
男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト
このサブタイトル「花様年華」にも当てはまります(笑)
2人の視線を同時にとらえた2分割画面の撮影方法がとられており、成熟した大人の交差する視線と会話がとても刻みよく「花様年華」でもやっとした方はこちらも観てみて下さいね。
観終わった後も、それぞれ感想はあれどなかなかビターテイストな大人の映画に仕上がっています。
詳細情報こちらから。