不自由な恋愛、報われない愛

覇王別姫

こんにちは。りんママです。

今日も蒸し暑い中、想いを映画に馳せながら書き込んでおります。

この辺の映画は私の青春でした。

好きなもの、好きな映画、綺麗な写真をまとめている時幸せを感じます。

猫の胸毛は「和毛(にこげ)」と書いて幸せ詰まっています。

あ、美味しい物食べている時も幸せです(笑)

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さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)(中国・香港)

1993年制作。第46回カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞を受賞。

日中戦争や文化大革命などを背景として時代に翻弄される京劇役者の蝶衣(レスリー・チャン)や小楼(チャン・フォンイー)、また、小楼の妻・菊仙(コン・リー)の交差する思いを通して近代中国の50年が描かれている。

楼閣の女郎の私生児として生まれた小豆子(蝶衣)は、幼少期、母親に京劇俳優養成所へ連れて来られるが、指が6本あることから一度は入門を断られたのをその場で母に指を切り落とされ、再び会うことはなかった。

厳しい稽古と折檻の中、仲間から娼婦の子といじめられていた小豆子は、ことあるごとに助けてくれた先輩の石頭(小楼)にほのかな恋心を抱くように。

成長した二人は「覇王別姫」でトップスターとなるが、蝶衣はその秀麗な舞台姿に魅せられた一座のパトロンに身体を求められ、その宿命を受け入れてしまう。
その傍ら、小楼が女郎の菊仙と結婚してしまったことで二人の仲に亀裂が生じ始め、日本軍の占領下の元冷遇された小楼は京劇から離れ、菊仙と共に普通の暮らしにつくが、蝶衣との輝かしい栄光が忘れられず賭博にのめり込んでいく。また、小楼を失った蝶衣もアヘンに溺れていた。

師匠と再会し叱咤されたことで一度は舞台への復帰を決意した二人だったが、戦後の中華民国軍(国民党軍)から文化大革命まで堕落の象徴として京劇は弾圧されつづけ、また菊仙も蝶衣の存在に怯えながら小楼を支え続けたが、自身の愛が報われないことに絶望し自ら命を絶ってしまう。

四人組の失脚を受け、やっと二人に再起の機会が訪れるのだが、もはや自分の性に対する存在意義がわからなくなってしまった蝶衣は劇中の虞美人同様に自らの人生と愛に幕を下ろした。

レスリー・チャンの女形が絶妙です。京劇という派手なベールに包まれているとはいえ、美線の菊仙(コン・リー)を脅かす程の存在に十分値します。

コン・リーも本来主役級であり、私は今でも好きな女優ですが、今回の様な脇役は珍しいと思います。

蝶衣は菊仙が女性というだけで勝負することもままならず、自分を捨てた母の様に生きてきた彼女に対する嫉妬はまさに正妻が愛人に向けるものと変わらない迫力です。

しかし、蝶衣は小楼には女性としての蝶衣ではなく、本当の自分、男としての小豆子を愛して欲しかったのかもと思ったり。だから、徐々に自分と同じく小楼に対して報われない愛情を抱いている菊仙に同情を寄せたのは自然なことだったのかもしれません。

小楼が蝶衣のことをどう受け止めていたのかはぜひ観てみて下さいね。

覇王別姫

楚王項羽と漢王劉邦の戦いにおいて、垓下の地で大軍に囲まれた項羽が最後を悟った時、足手まといになることを憂いた虞姫(虞美人)が自ら死を選ぶ別れの悲劇。「 四面楚歌」や「虞美人草」の言葉が派生した史実。

詳細情報はこちらから

ブエノスアイレス(香港)

1997年制作。日本の単館上映記録を塗り替える大ヒット。監督は、ウォン・カーウァイ。

いつもウィン(レスリー・チャン)の「やり直そう」にほだされしまうファイ(トニー・レオン)。

今回も香港からちょうど地球の裏側に当たるアルゼンチンでやり直しの旅をしている中、イグアスの滝への道中で道に迷い、また喧嘩別れをしてしまう二人。
ウィンは香港に戻るお金を工面するためタンゴバーでドアマンとして働く中、白人の男性と連れだったウィンに再会。 彼がお金に困っていると知り、身に付けていた(貢がれた)時計をファイに差し出したのが運のつき。パトロンにその事を知られてしまい、結局ファイが一度は質屋に流した時計をウィンのため取り戻したことで心を動かされ、パトロンに別れを告げた代償としてボコボコにされたウィンは再びファイの元へ。

ファイは負傷したウィンを介抱し、パトロンがタンゴバーに現れたのを仕返ししたことで店を去り、次の職場は中華料理店の厨房。

ここからのファイの甲斐甲斐しい介護が始まります。

両手が不自由なウィンのため、ベット、タバコ、食事を用意し、お風呂に入れないウィンの身体も拭くファイ。ウィンに極寒の中散歩に行くと言われれば一緒に連れ立ち風邪を引いてしまう始末。それでも、お腹の空いたウィンからご飯をねだられれば体に鞭打って用意します。職場の厨房から逐一ウィンに電話で欲しいものがないかを確認する様子はまさに恋人同士。仕事が終わるやいなや一目散にウィンの元へ。

しかし、さすがにウィンのこれまでの裏切りに一線を越えることを我慢するファイに、ウィンが色々と仕掛けてきます。ファイはことごとく叱りつけるのですが、正直、強がっているのがバレバレです(笑)

徐々に回復していくウィンの行動範囲が広がり、そのことがファイを不安にさせ、彼のパスポートを隠す行動に。それを怒って、ウィンは出て行ってしまいます。
この時間、ファイはウィンのケガが治らなければいいのにと密かに願っており、幸せな時間だったと思うのです。
そんな彼にも、旅の資金を稼ぐため厨房に加わった新入りのチャン(チャン・チェン)との親交が唯一の救いでした。それでもウィンのことが頭を離れず、もっとハードで稼ぎがよい食肉加工場に職場を変えたことで十分な資金が貯まり、ウィンとの決別を決意し、一人イグアスの滝へ向かった後ブエノスアイレスを離れます。

ウィンはファイが去った部屋で一人、イグアスの滝をモチーフにしたランプを手に後悔の涙を流すのですが、追われると逃げたくなる、逃げられると追いたくなる心理はまさに男女の永遠の謎です。

後半、ウィンとチャンとの友情に新たな展開を期待させられるのですが、そこまでは至りません。ウィンはチャンの実家である台湾の屋台に立ち寄り彼の家族を眺め、チャンの写真を1枚盗んで去るのですが、

“会いたいとさせ思えばいつでもどこでも会えることを”

これが、チャンとの再びの再会を予感させるのか、それとも…。

鑑賞した後は、普通にせつない恋愛映画を見た気分になります。

詳細情報はこちらから

レスリー・チャンについて

1956年、9月12日香港生まれ。
1976年、友人と共にテレビ局主催の歌謡コンテストに出場し「American Pie」で準優勝。翌年から歌手として芸能活動を開始。
1982年、「レスリー・チャン 嵐の青春」監督:パトリック・タム
1986年、「男たちの挽歌」監督:ジョン・ウー
1990年、「欲望の翼」監督:ウォン・カーウァイ 香港電影金像奨主演男優賞受賞
1987年、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」監督:チン・シウトン
1990年、「欲望の翼」監督:ウォン・カーウァイ
1993年、「さらば、わが愛/覇王別姫」監督:チェン・カイコー
1996年、「花の影」監督:チェン・カイコー
1997年、「ブエノスアイレス」監督:ウォン・カーウァイ
2003年、4月1日、香港の最高級ホテル「マンダリン・オリエンタル香港」より飛び降り自殺、死去。享年46歳。

私も妙に色気のある彼が気になる存在であり、面白い俳優でした。アイドルから始まり、香港で一時代を築いた俳優です。
トニー・レオンもしかり二人とも童顔なのですが、10年以上たった今も、彼の年を重ねた姿は想像がつきません。作品の中の彼は永遠です。

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